
レッスンで大切にしていること
私がレッスンをする中で、一番大切にしているのは、「なぜできないのか」を一緒に考えることです。
楽器を習っていると、
「もっと自然に」
「もっと音楽的に」
「もっと力を抜いて」
そんな言葉を耳にすることがあります。
もちろん、どれも演奏には大切なことです。
でも、その言葉だけで「なるほど!」とすぐに理解し、実践できる人ばかりではありません。
私自身は、どちらかというと感覚的に演奏を身につけてきたタイプでした。
そのため、レッスンを始めた頃は、自分が理解できた方法で説明すれば、生徒さんにも伝わると思っていました。
しかし、実際にはそう簡単ではありませんでした。
同じ説明でもすぐに理解できる方もいれば、なかなか伝わらない方もいます。
その経験から気づいたのは、「できない」のではなく、「できるようになるための方法が、その人に合っていないだけなのかもしれない」ということでした。
身体の使い方なのか。
考え方なのか。
今取り組むには少し難しい課題なのか。
あるいは、その前に身につけておくべきことがあるのか。
つまずく理由は、一人ひとり違います。
だから私は、「何が原因なのか」を一緒に考え、その方に合った練習方法や取り組み方をご提案することを大切にしています。
例えば 「音楽性」という言葉も、私はとても大切だと思っています。
ただ、それを感覚だけで終わらせるのではなく、「なぜそう聴こえるのか」「何を変えれば表現が変わるのか」を、できるだけ具体的にお伝えしたいと考えています。
身体の使い方、リズム、音色、タイミング。
演奏にはさまざまな要素があります。
それらを一つずつ整理しながら、「できない」を「できる」に変えていく。
その積み重ねが、結果として豊かな音楽表現につながると考えています。
そして、私にはもう一つ大切にしている目標があります。
それは、生徒さんが「自分で上達できる力」を身につけることです。
レッスンではもちろん一緒に考えます。
でも最終的には、
「なぜ上手くいかなかったのか。」
「次はどんな練習をすれば良いのか。」
そんなことを自分自身で考え、解決できる力を育てていただきたいと思っています。
楽器は、一生楽しめる趣味です。
だからこそ、一曲だけを弾けるようになることではなく、その先もずっと音楽を楽しみ続けられる力を、一緒に育てていきたい。
それが、私のレッスンで大切にしている考え方です。